立海生が麻雀したら

……という妄想を少し前に書いていたんですけれども、いやいやこれ書き上げたところでどう扱うんだよ、となってお蔵入りしていました。

ちなみにメンツは仁王・柳・幸村・柳生。趣味丸出しですね。

仁王くんは対子手大好きだと思います。牌効率は悪くとも待ちが色々いじれますから。ツモ上がりなんて邪道じゃとか言ってとにかくいかに悔しい振り込みをさせるかに命掛けてる感じ。地獄待ち、壁外待ち、筋引っ掛け大好き。でもそれをやり過ぎてもう誰も引っ掛からない。なので新たなカモとして赤也やブン太に麻雀を覚えさせようとしているといい。

柳先輩は超デジタル麻雀。牌効率命。なので基本的にタンピン系に伸びます。けれど手の美しさも割と大事にするので、テンパってもダマで最高形を目指すタイプ。たぶんタンピン三色一盃口が一番好き。大勝ちすることもないけど負けない麻雀って感じですね。

幸村くんは周りお構いなしの自分の手しか見てないタイプだと思います。リーチ一巡目でもガンガン危険牌切っちゃう感じで。でも何故か通る。もはや常に役満狙いで、ヤオ九牌が5枚もあれば即国士決め打ち的な。負けてるとすごく不機嫌で投げ遣りな打ち方になるけれど、実は演技でスッタン張ってて仁王くんが振り込む、と。

柳生さんは一番勝利に貪欲だと思います。一位取ることが麻雀の正義。点数は常に100点単位で把握して、オーラスで一位なら千点差し込んで逃げ切るとか余裕。上がっても逆転できない相手からはロン牌もスルー。一番読みにくくて一番嫌な麻雀をしそうです。なんとなく。

何がってこの四人が毒舌吐き合いながらワイワイやってるのが好きです。このメンツだと仁王くんが麻雀も舌戦も一番弱いといい。

というわけで、折角なので書いていたやつを置いておきます。ものすごく中途半端に終わっています。麻雀好きな方はよければどうぞ。

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 南四局、一本場、八巡目。

 東家、幸村、現在15200点。
 南家、柳、現在23100点。
 西家、仁王、現在25200点。
 北家、柳生、現在36500点。

 11300点差を追う二着の仁王は、ツモ牌を見てほくそ笑んだ。もちろん表に出しはしない。七対子イーシャンテンからのドラ被りテンパイ。配牌から赤ドラ二枚も揃っていたため、跳満確定だ。
 待ちは三索か八萬。正直どちらでもよかった。両方場には出ておらず、かといって索子や萬子で染めているような人間がいるわけでもない。下家の柳生が二巡目、早々に南を一鳴きしていたが、その河には九萬と一索が捨てられている。ペンチャンやカンチャンを鳴かせてしまう可能性は低い。
 自分の河を見れば五巡目に六索を捨てていた。古典的だけれどここは筋ひっかけの三索待ちがセオリーだろう。あの六索はツモ切りだったから、後から手出しの三索捨ては頂けないという理由もある。対子手の気配はなるべく消しておきたい。仁王は八萬を切った。

 「チー」

 柳生が鳴いた。六萬と七萬を倒し、仁王の捨てた八萬を拾う。仁王が舌打ちをする前に、対面の幸村がはぁ?と至極不機嫌そうな声を上げた。
 「二鳴きの両面チー?馬鹿じゃないの」
 「何とでも仰ってください、戦略ですよ」
 そう言って柳生は四索を切り、涼しい顔で眼鏡のブリッジを押し上げた。仁王がそれを鼻で笑う。
 「無様やの、何が紳士じゃ」
 「お前も鳴かせるなよ、馬鹿」
 仁王は幸村に同調したつもりだったが、逆になじってくる。幸村は最下位で苛立っている。
 「しゃあないじゃろ、こんな鳴き方すると思わんし」
 「いいや、両面だから馬鹿に見えるだけで八萬なんて超キー牌だろ」
 「よう見てみんしゃい、九萬切っとるじゃろ、つか全部切れとる」
 「結局鳴かれてんだから一緒だろ」
 幸村は投げ遣りに牌をめくり、そのまま切る。伍索。
 「おいおい、その捨て牌の方がおかしいじゃろ、柳生は絶対テンパイぜよ?四索切りの二伍索待ちなんぞ基本中の基本じゃろが」
 「うるさいなあ。通るだろ?柳生」
 「はい、通しです」
 勝ち誇ったような笑みを向ける幸村を仁王は思い切り睨みつけた。柳生が本当にテンパイしているかはわからないが。
 そのとき、目で罵り合う二人の間に手がのびる。柳だ。
 「しかし確かに逃げるには最適な軽い手だな、柳生」
 今まで守っていた沈黙を破った柳は、手に取った牌を見て微かに笑った。漏れ出たというよりは故意の笑みに見えた。
 「だが果たして逃げ切れるかな?」
 どこか楽しげにそう言って、柳はツモった牌を手に加える。そして端の牌を河に捨てた。横向きに。

 「立直だ」

 柳はそう宣言し、千点棒を転がした。捨て牌は二筒。随分思い切ったものだ、と仁王は思った。染め手くさい奴はいないにしても、今この場で筒子は高い。ならばそれなりの勝負手か。
 「うわーいらない、それもそれでいらない」
 幸村が叫び、仰け反る。悪いな精市、と柳が笑う。仁王は幸村に思い切り溜息を吐いてみせた。
 「お前さんはもうちっと黙って打てんのか」
 「あなたもですよ、仁王くん」
 「そうだよ、うるさいよお前」
 口を挟む柳生と理不尽に便乗する幸村を睨み、仁王は黙って自分の牌に手をのばした。南。ツイている。南は柳生がとっくに鳴いていたからだ。九萬が四枚切れているから国士無双の恐れもない。だが最悪の場合の安牌として残しておく手もあった。仁王は柳の河を睨む。生憎自分の手に現物はない。

 柳の捨て牌を読む限り、素直なタンピン系だと予測できる。そもそも合理性重視のデジタル麻雀をする柳は、その帰結として横の手が多い。ここまでは間違いないだろう。問題は、何故柳が立直をかけたかということだ。彼はテンパイ即リーなど絶対にしないし、柳生の二鳴きに飛びつくほど浅はかでもない。彼は基本的に黙テンで陰湿な麻雀をする。立直は戦略的に利用する。テンパイ形自体は二巡ほど前から出来上がっており、今完成形に変わったと考えるのが妥当だ。
 では何のための立直かと考えると、単純に翻数が足りないのだろう。柳と一着の柳生との差は13400点。一本場であることを考慮に入れても、満貫直撃か、跳満ツモでないと届かない。あとは確率の問題だ。柳生がこぼしにくくなることを考慮しても、立直することで自ヅモによる一着が見えるなら勝率はグンと上がる。ならば柳の手は四翻確定と見るのが妥当だ。タンピンに加え、三色か、あるいは一盃口ドラ一あたりか。立直ツモで跳満に届かせるつもりだろう。
 つまり今の仁王にとって最重要事項は、一発だけは絶対に凌がなければならないということだ。跳満直撃など食らってしまえば現在10000点差の幸村にも抜かれ、あっという間に最下位転落となってしまう。それだけは避けなければならない。大人しく南を切る。
 「絶対安牌をツモっておいて、随分と悩んでいたようですね」
 ツモ順の回ってきた柳生が山に手をのばしながら言った。
 「カンできんかって悔しいじゃろ?」
 「まさか、ここでのカンなど私には何のメリットもありませんよ」
 柳生は手にした牌を覗く。常日頃から眼鏡に隠された表情は微塵も動かない。そのままツモ切り。二筒だった。
 「救われたのう」
 「日頃の行いの賜物ですかね」
 柳生は飄々としている。どこまで逃げ切れるか見ものだ。
 「ちょっとお前達、安牌増やせよ」
 脱力しきった幸村がのろのろと山に手をのばす。今にも突っ伏してしまいそうだ。そんなことをすれば罰符だが。
 幸村はツモ牌と自分の手を見比べる。イライラと端の牌にツモ牌を小刻みにぶつけ、柳の河を睨みつける。

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……めっちゃ中途半端ですがここまで。

設定としては四人が部室でワイワイしてるときに真田の石を割ってしまい、最下位が謝りに行かなければならないことになっています。なので最下位だけは免れなければならない。

で、このイライラしてる幸村くん、スッタン張ってます。親のダブル役満。この後降りたフリして柳と柳生の安牌で待ちます。神の子えげつい。そして仁王くんが振り込んで最下位決定、と。「ロン!96300点!」って。

麻雀小説って読んだことないんですが、視点とかってどうなってるんでしょう?やはり一人固定?

麻雀フィクションといえばこの間近代麻雀を久々に立ち読みしたんですが、まだ鷲巣麻雀してましたね。いつまで続くんだか。

2012年10月22日 ---カテゴリ: 小ネタ